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Family circle






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the coast was clear, 2011






写真の世界にもハヤリスタリはあり
デジカメの登場と共に
写真の流れは大きく変貌しました。


勿論デジカメが登場の前にも同じことは何度も起こり
8x10、4x5、二眼レフ、一眼レフ、コンパクトカメラ.........
などなど使用媒体によって被写体がかわってゆくことは当たり前のことです。


ハヤリという言葉で当たり前のごとく片ずけられない写真群・
「私生活」を撮り続ける流れが80年代90年代アートの世界をも席巻しました。


そんな中で当時ひっかかっていたのは「拡大家族」というワード。


血縁や戸籍のつながり を持たない家族たち。
ビジュアルで自分の中に入ってきても当時はかみくだくことのできない世界観でした。






アートの世界で飛び回る、とまではいかないかもしれませんが
ワタシがテクテクと歩き続けることができる理由の1つに
この「新しい家族」たちの出現があったと実感しています。



展覧会を見てくれたある彫刻家との出会いから
フランスを中心に美術館でも作品を見る事ができるヨーロッパ人アーティスト達と
ワタシは時をすごすようになり
その製作・人生に対する考え姿勢さまざまなものを垣間見、
作品スタイルも大きく変貌しました。
また人生の先輩でもある彼ら彼女たちとの強い繋がりは
ワタシ自身がワタシらしく生きる手がかりになったと確信しています。




そんな家族の1人のメールが
 彼はアーティストではなく
 国連の通訳を経て現在は様々な仕事とボランティアで世界中を移動し続けるスイス人です
前回のブログを書いた後すぐに、メールボックスにとびこんできました。



今、日本にいる。


と。


今尚危険地帯のアフガニスタン・カブールでの仕事を終え
新たな悲惨な状況を目にしたのは移動先のドバイのテレビ。



タイへ向かう途中いてもたってもいられなくなり
大切な「家族達」に会いに日本へ来たというのです。



様々な情報入手を欠かさない彼。
現状外国人個人が被災地での活動は難しく
外国人ボランティア団体と連絡を取り合い
「その時」を待っている

と昨日話してくれました。



そんな彼も
ここ数日前の東京滞在の際
初めて地震を何回も何回も経験し
それは驚いたこと、
そしてこんなに外国人と会うことのないTOKYOも初めてだと語っていました。



こんな時だからこそ外国人の自分はまた大好きな日本に来る。



そんな言葉を残し
またしばしの別れを笑顔でしました。



小さくなってゆく彼に手をふりながら
トレードマークの
よれよれになった赤いショールは
彼を様々な危険から守ってくれるcharmなのだと
なぜか強く実感し
遠くに暮らす「家族達」の無事と健康を願った夜でした。
by mignon51 | 2011-04-20 11:59 | one day
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